着物は一見同じようにも見えますが、実は生地によってさまざまな種類があることをご存知ですか?
生地によって着用する目的や、着用する時期に合った着物があります。
そこで今回は、みなさんがより納得のいく着物が選べるように、生地による着物の種類と、それぞれの特徴についてご紹介していきます。
□生地による着物の種類
*絹の着物
絹は、柔らかく、光沢があり、気品の良さを表せます。
汚れやすく、湿気に弱いものの、体によく馴染むため、動きやすく、体のラインを美しく魅せられます。
同じ繊維の中でも絹で作られた着物は上質で、触り心地はとても良いです。
華やかな模様の着物や、訪問着以上の高級着物の多くは、絹で作られています。
同じ絹でも糸の織り方などによって、羽二重、紬といったさまざまな生地があります。
その中でも縮緬(ちりめん)は、独自の製法で縦糸と横糸を織り上げ、縮緬ならではの奥ゆかしさが感じられます。
縮緬で作られた着物は、礼装の場でよく着用されます。
*木綿の着物
木綿の着物は繊維が太く丈夫で、普段着用としても人気です。
シワになりやすいのですが、吸湿性や通気性に優れているため、浴衣などで使われます。
値段は、産地によって大きく違ってきます。
*麻の着物
麻は、薄手で張りがあり、通気性がとても良いため、夏に着る着物の多くは麻が使われています。
麻の中でも、特に麻糸は細く上質で、麻糸で作られた生地は、上布とも呼ばれるほど品質が高いのです。
染色はあまりされないので、落ち着いた色合いのものが多くなっています。
麻はツルツルとしていて、木綿はゴワゴワした触り心地が特徴的です。
*ウールの着物
ウールは厚手ですので、冬場の普段着としてよく着用されます。
かなり暖かいので、夏場にウールの着物を着用することは、あまりおすすめしません。
落ち着いた色合いの柄なので、汎用性が高く、色んな場所で着用しやすいでしょう。
*ポリエステルの着物
ポリエステルは化学繊維で、天然繊維のものより強度や汚れに強いといった特徴があります。
価格は安いものの見栄えが良く、自宅で洗うこともできるため、気軽に試してみたい方におすすめです。
しかし保湿性はあまり良くなく、買取ってもらう際に断られることが多いため、注意が必要です。
□最後に
今回は、生地による着物の種類についてご紹介しました。
このように、着物にも生地によって、触り心地や季節に合ったものなど、さまざまな種類があります。
この記事が、みなさんの着物選びに役立てば幸いです。